ニトロビール -泡を味わうビール-

ニトロビール -泡を味わうビール-

 みなさんニトロ・ビールって聞いたことありますか?

まだまだ日本でも珍しいニトロビールの魅力についてご紹介します。

 

目次

1. ニトロビールってなに?

2. カスケード現象(カスケードショー)

3. ニトロビールの歴史『ドラフトギネス』

4. 泡の比率もお好みで。おすすめは0対10の泡ビール!

 ー ビールの本場チェコの泡ビール『ミルコ』

5. おすすめの組み合わせ

 ー 相性抜群!黒ビール 
 ー スターバックスの店舗限定コーヒー・ミルクティー
 ー ニトロコーヒー×お酒の組み合わせ
 ー 『ニトロコーラ』アメリカでペプシから発売

6. 窒素ビールボトル



◆ ニトロビールってなに?

 "ニトロビール"という言葉を耳にしたことがありますか?ビールをグラスに注いだ時にできる炭酸泡は、ビールの魅力の1つですよね。

ニトロビールは、炭酸ガスだけではなく“窒素(ナイトロジェン)”を使用することで、従来のビールとは全く違った口当たりの、クリーミーな泡のビールを楽しむことができます。

 ビールは二酸化炭素を使用して泡を発生させるのが一般的ですが、ニトロビールでは炭酸ガスではなく、“窒素”を使用します。窒素は地球の大気の78%を占める成分ですので、摂取しても体に害はありません。


 ニトロビールをグラスに注ぐと、炭酸ガスの泡の10分の1程度の無数の小さな泡が発生します。ビールに窒素をたっぷりと含むことで発生する細かい泡が滝のように落ち、波のようにうねる現象はカスケードショーとも呼ばれていて、視覚的にも楽しむことができます。


◆ カスケード現象(カスケードショー)

カスケードとは、階段状につながった無数の滝を流れる水のことです。
 
窒素が環境に放出されると、次々に多様な物質の形態変化を起こしますが、この状況を「窒素カスケード」と呼びます。ビールに窒素ガスを注入してグラスに注ぐと、波打つような小さな滝が発生するカスケード現象を見ることができます。


ニトロビールを注いだら、このカスケード現象を鑑賞していただくのも良いですが、注いですぐに飲んでいただくと、一番クリーミーな状態で味わうことができます。カスケード現象の前と後で口当たりが変わるので、この変化を楽しむことが出来るのも1つの魅力です。

◆ ニトロビールの歴史『ドラフトギネス』

 アイルランドで260年の歴史を持つ老舗「ギネス」は、ビールに混合ガスを用いる独自技術を開発し、1959年に世界初のナイトロジェンビア(窒素ビール)を発売しました。

それが、今やギネス・ビールの代名詞になっている、缶ビールの『ドラフトギネス』です。日本にも、1995年には樽の、1997年に缶の『ドラフトギネス』が上陸し、話題を呼びました。


『ドラフトギネス』は、「フローティング・ウィジェット」と呼ばれる白い球体に窒素ガスを封入しています。

缶を開封すると、この「フローティング・ウィジェット」によって、サージング(泡立ち)を起こし、カプチーノのような滑らかな泡を楽しむことができます。

◆ 泡の比率もお好みで。おすすめは0対10の泡ビール!

 一般的に、ビールの泡との黄金比率は7対3と言われていますが、このニトロビールはグラスいっぱいに泡を注いで、泡をメインに楽しむこともできるビールです。

0対10で注いだ泡ビールは、ビール好きの人ほどこの泡だらけの見た目にびっくりしてしまうかもしれません。

 弊社のビール愛好家の女性スタッフも、最初はこの泡ビールに懐疑的でした。飲む前は「泡は少な目が好きなんですよね」なんて話していたのですが、ひとくち味わうと、泡の粒1つ1つに凝縮されたビールの芳醇な香りと、クリーミーな口当たりに感動。やみつきになってしまったそうです。

◌ ビールの本場チェコの泡ビール『ミルコ』

チェコは、1人当たりの年間ビール消費量が、192リットル(ジョッキ約441杯分)という世界一のビール大国です。

この数字は、2位・3位に2倍近く差をつけています。そのチェコには、ビール泡を愉しむ『ミルコ』という飲み方があります。「ミルコ」は、チェコ語でミルクを指す言葉ですが、真っ白な見た目やコクは確かに牛乳のよう。

こちらは窒素ではないですが、注ぎ方で泡の比率を調節します。窒素ガスを注入して0対10の比率の泡で注いだニトロビールは、このミルコも彷彿とさせます。

◆ おすすめの組み合わせ
◌ 相性抜群!黒ビール 

黒ビールにもいろいろと種類がありますが、味が濃く、香りや癖の強いビールが多く、好き嫌いの分かれるビールかもしれません。

この”玄人向け”というイメージのある黒ビール。実はこのニトロビールと、とても相性が良いのです。

苦味の強い黒ビールも窒素を使用してニトロビールにすることで苦味がまろやかになり、飲みやすくなります。また、黒ビール本来の甘味が引き立つので、通常の黄金色のビールを使用したときとは、また違った旨味を味わうことができます。

黒ビールが苦手な方も、ぜひ試してみてほしい飲み方です。

◌ スターバックスの店舗限定コーヒー・ミルクティー

スターバックスでは店舗限定で「ナイトロコールドブリューコーヒー」や「ナイトロミルクティー」が発売され話題となりました。コーヒーの本場アメリカでも、ニトロコーヒーがトレンドとなり、滑らかな舌触りや甘さが人気を呼んでいます。

窒素入りのコーヒーは、見た目はまるでビールですが、飲みごこちは全く異なり、炭酸のシュワシュワした感じはまったくありません。

泡の部分はもちろん、液体の部分までもふんわりとなっていて、通常のコーヒーでは味わえない不思議な口当たりです。


◌ ニトロコーヒー×お酒の組み合わせ

また、東京都内には「ニトロコーヒー×焼酎」や「ニトロコーヒー×ウィスキー」などを販売している喫茶店もあり、人気を呼んでいます。濃い目の蒸留酒をニトロコーヒーで割ると、正に“大人の味わい”。

お酒の飲みすぎは肝臓に負担がかかることは有名ですが、実はコーヒーは、肝機能を改善する効果があると言われています。

コーヒーに豊富に含まれるポリフェノールの一種クロロゲン酸には強い抗酸化作用があり、それが肝機能に良い影響を与えるようです。

お酒は肝臓に負担がかかることは心配ですが、コーヒーと組み合わせることで肝臓への負担を軽減してくれるかもしれません。


◌ 『ニトロコーラ』アメリカでペプシから発売

アメリカでは、窒素を注入したニトロ飲料がブームになっています。ビールやコーヒーを初めとして様々なニトロ入り飲料が発売される中、2022年3月に「ペプシ・コーラ」から新しくニトロ入りコーラが発されました。

アメリカでは「ペプシ・コーラ」と「コカ・コーラ」がコーラの二大巨頭ですが、コカ・コーラでも発売していなかったニトロ入りコーラが「ペプシコーラ」から発売されるとなると、発売前から話題になっていました。

このニトロ入りコーラは、缶からそのまま飲むのではなく、できるだけ荒く泡立ちが出るようグラスに注いで飲むよう推奨されています。

まだアメリカでのみ発売している商品のため、日本で発売されるかどうかは未定ですが、日本に上陸する日が待ち遠しいですね。

◆ 窒素ビールボトル

こうした窒素入り飲料は、日本ではまだすぐに街のスーパーで、とは行かないですが、自宅で手軽に楽しむ方法があります。

窒素入り飲料を作る窒素ビールボトルは家庭用にも発売されているので、お好きな飲料を入れて窒素カートリッジをセットしてグラスに注げば、クリーミーな窒素入り飲料の出来上がり



 コーヒーやミルクティー、ビールやウィスキーなどお好きな組み合わせで自分好みの窒素入り飲料を作ることができますし、日本では未発売の窒素入りコーラにも挑戦することができますよ。

みなさんも試していてはいかがでしょうか。

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